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インプラント治療の老後のデメリットは?起こりうるリスクや注意点を解説


インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を回復させるための有効な選択肢の一つですが、特に高齢になった際にはいくつかのデメリットやリスクが考慮されます。80代や70代の方の場合、全身の健康状態や顎の骨の状態などが治療に影響を与える可能性があるからです。この記事では、高齢者がインプラント治療を検討する際に知っておくべきリスクや、入れ歯と比較した場合のメリット・デメリット、そして治療を受ける上での注意点について詳しく解説します。


高齢者のインプラント治療のリスク

 

インプラント治療は、年齢に関わらず受けることが可能ですが、特に70代や80代といった高齢者の場合、若い世代とは異なるいくつかのリスクを考慮する必要があります。加齢に伴う体の変化や全身の健康状態が、治療の成功率やその後のメンテナンスに影響を与える可能性があるためです。これらのリスクを理解し、適切に対処することが重要となります。

 

メンテナンスが難しくなる可能性

 

インプラントを長持ちさせるためには、日々の適切なセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが非常に重要となります。しかし、80代や70代といった高齢になると、視力の低下や手指の巧緻性の衰えにより、細かい部分までしっかりと歯磨きをすることが難しくなる場合があります。

また、認知機能の低下が進むと、毎日の口腔ケアを適切に行うこと自体が困難になることも考えられます。さらに、加齢に伴い通院自体が負担となる場合もあり、定期的なメンテナンスのために歯科医院へ足を運ぶことが難しくなる可能性も否定できません。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などの深刻なトラブルにつながるリスクが高まります。

 

全身の健康状態が影響する場合

 

高齢者の場合、糖尿病や心臓病、骨粗しょう症などの全身疾患を抱えていることが少なくありません。これらの疾患はインプラント治療に影響を与える可能性があります。

例えば、糖尿病があると感染症のリスクが高まり、インプラント周囲炎を引き起こしやすくなることが知られています。また、骨粗しょう症の方は顎の骨密度が低下している場合があり、インプラントをしっかりと顎の骨に固定することが難しくなる可能性があります。心臓病がある場合は、インプラント手術に伴う外科的な処置が体に負担をかける可能性も考慮する必要があります。

 

顎の骨の変化について

 

加齢に伴い、顎の骨は徐々に量や密度が低下する傾向があります。特に歯を失って長期間経過している場合、その部分の骨はさらに吸収が進むことがあります。インプラントは顎の骨に埋め込んで固定するため、骨の量や質が十分でない場合、インプラントを安定させることが難しくなります。

80代や70代の方で顎の骨が不足している場合は、インプラント治療を行う前に骨を増やすための骨造成術などの追加手術が必要となることもあり、これは身体的な負担や治療期間の長期化につながる可能性があります。

経済的な負担が増える可能性

 

インプラント治療は自費診療となることが多く、他の治療法と比較して費用が高額になる傾向があります。高齢者の場合、年金収入が中心となることも多く、治療費が経済的な負担となる可能性があります。

また、インプラント治療後にトラブルが発生し、再治療や追加の処置が必要になった場合、さらに費用がかかることも考えられます。インプラントを長期間維持するためには定期的なメンテナンスも必要であり、これにも費用が発生するため、長期的な視点での経済的な計画を立てておくことが重要となります。

 

再治療が必要になるリスク

 

インプラントは適切にケアすれば長期にわたり使用できますが、インプラント周囲炎などの問題が発生した場合、再治療が必要となることがあります。高齢者の場合、再治療のための外科手術は若い頃に比べて体への負担が大きくなる可能性があります。また、手術後の回復にも時間がかかりやすく、感染症などの合併症のリスクも高まることが考えられます。

 


高齢者のインプラント治療の検討

 

70代や80代といった高齢者がインプラント治療を検討する際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。年齢だけを理由に治療を諦める必要はありませんが、安全に治療を受け、治療後も快適な状態を維持するためには、事前の情報収集と歯科医師との十分な相談が不可欠です。

 

メンテナンスへの対応策

 

高齢になり、ご自身での毎日のケアが難しくなったり、歯科医院への通院が困難になったりする場合でも、メンテナンスを継続できるような対策を講じることが重要です。たとえば、ご家族の協力を得て通院をサポートしてもらったり、訪問診療を利用したりする方法もあります。

 

全身の健康状態を考慮した治療

 

糖尿病や高血圧、心臓病などの持病がある場合は、かかりつけ医と歯科医師が連携し、全身状態を管理しながら安全に治療を進める体制が不可欠となります。治療が可能と判断された場合でも、体への負担を軽減するために、複数回に分けて手術を行うなどの配慮が必要です。

 


入れ歯を老後に使う場合

 

インプラント以外に入れ歯を選択するという方法もあります。入れ歯は手軽に始められますが、以下のようなデメリットやリスクもあります。

 

入れ歯の定期的な作り替え

 

加齢や歯を失ったことによる顎の骨の吸収、歯茎の変化などにより、入れ歯と歯茎の間に隙間ができたり、噛み合わせが変わったりします。そのため、定期的な調整や作り替えが必要になります。

 

部分入れ歯と抜歯のリスク

 

部分入れ歯は支えとなる歯に負担がかかるため、歯がぐらついたり、虫歯・歯周病の原因になったりすることもあります。

入れ歯が合わなくなる可能性

 

顎の骨や歯茎が痩せてくると、入れ歯が合わなくなり、ずれたり外れたりして食事や会話に支障をきたす場合があります。

 

入れ歯にも定期的なメンテナンスが必要

 

インプラント同様、入れ歯も定期的な清掃や調整が必要です。メンテナンスを怠ると、口臭や歯茎のトラブルに繋がることもあります。

 


インプラント治療の目的

 

食事や会話を楽しむ効果

 

インプラントはしっかりと固定されるため、安定感があり、自分の歯のように食事を楽しむことができます。見た目も自然で、会話時の不安も軽減されます。

 

健康寿命を延ばす可能性

 

しっかり噛むことは、消化の促進や栄養バランスの向上、認知機能の維持にも寄与します。歯の健康は、全身の健康とも深く関わっているのです。

 


まとめ|インプラント治療を後悔しないために

 

インプラント治療は、高齢者にとっても魅力的な選択肢となり得ます。しかし、治療の成功と長期的な安定を得るためには、加齢に伴うリスクや経済的な負担を理解し、慎重に検討することが大切です。

治療前には必ず信頼できる歯科医師と十分な相談を行い、自身の健康状態やライフスタイルに合った治療法を選択しましょう。インプラント治療があなたの生活の質を高める一助となることを願っています。