こんにちは!
大森駅ファミリー歯科・矯正歯科です。
「歯周ポケットが深いですね」と歯科医院で言われて不安になったことはありませんか?歯周ポケットの深さは、歯周病の進行度を示す重要な指標です。では、いったん深くなった歯周ポケットは、元に戻すことができるのでしょうか?今回は、歯周ポケットが深くなる原因と治療の可能性、予防法まで詳しく解説します。
1. 歯周ポケットとは何か?深くなるとどうなる?
歯周ポケットとは、歯と歯茎の間にできるすき間のことを指します。健康な状態ではこのすき間は1〜2mmほどですが、プラークや歯石がたまることで歯肉が炎症を起こし、歯周ポケットが徐々に深くなっていきます。これが歯周病の進行につながります。
3mm以上の歯周ポケットは「初期の歯周病(歯肉炎)」の可能性があり、4mm〜6mmで「中等度」、7mm以上になると「重度の歯周病」と診断されることが一般的です。深くなるほど、歯を支える骨(歯槽骨)が破壊され、最終的には歯が抜けてしまうリスクも高まります。
2. 歯周ポケットが深くなった場合の治療法
歯周ポケットが深くなった場合、適切な治療を受ければある程度まで改善することが可能です。状態に応じて以下のような治療が行われます。
スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯石やプラークを取り除く基本的な治療です。歯周ポケットの奥深くまで器具を使って清掃し、歯の根元を滑らかにすることで細菌の再付着を防ぎます。軽度〜中等度の歯周病には非常に効果的です。
歯周外科治療(フラップ手術など)
ポケットが6mm以上に達している場合、通常のクリーニングだけでは改善が難しいため、外科的な処置が必要になることがあります。歯茎を切開して奥深くの歯石を除去し、ポケットを浅くすることで歯周病の進行を抑えます。
再生療法
重度の歯周病で骨の破壊が進んでいる場合には、特殊な薬剤や材料を用いて失われた骨の再生を促す「再生療法」が行われることもあります。ただし、適応できる症例が限られるため、歯科医の判断が重要です。
3. 自己治癒は困難、だからこそ早期発見がカギ
歯周ポケットが自然に元に戻ることはほとんどありません。炎症や細菌が取り除かれれば歯茎が引き締まり、見た目には改善されたように見えることもありますが、実際には歯槽骨の破壊が進んでいることもあります。定期的な歯科検診で歯周ポケットの深さを測定し、早期に対応することが何より重要です。
4. 再発を防ぐための日常ケアが不可欠
治療によって歯周ポケットが浅くなっても、生活習慣が改善されなければ再び悪化するリスクがあります。再発防止には、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。
・正しいブラッシング(特に歯と歯茎の境目を意識する)
・フロスや歯間ブラシの活用
・禁煙(喫煙は歯周病の大きなリスク因子)
・ストレス管理とバランスの良い食事
これらを習慣化することで、歯周病の進行を防ぎ、健康な歯茎を維持することができます。
まとめ:深くなった歯周ポケットも正しい治療で改善できる
歯周ポケットが深くなったからといって、必ずしも手遅れというわけではありません。歯科医院での専門的な処置と、日々のセルフケアを組み合わせれば、多くの場合改善が見込めます。大切なのは、歯周病の初期段階で気づき、適切に対応すること。少しでも異変を感じたら、早めに歯科を受診し、将来の歯の健康を守っていきましょう。